新型コロナウイルスで…
最近のもっぱらの話題と言えば、新型コロナウイルス感染症。
私も、どこへ行っても医師としての見解を聞かれる毎日です。
確かに、分からないことが多過ぎて、不安も多い。
実際、医療現場に立っている私たちでも、明確にされていないことが多く、確かな回答をできないのが現状でもあります。
そこで、あくまでも私の見解にはなってしまいますが、眠っていたブログを再起動させてみようかと…。
今回は、そもそものコロナウイルスについて。
今、世界的な感染拡大で話題になっている新型コロナウイルス感染症について、少し、整理。
新型と言うだけに、新種のウイルスのようですが、元々コロナウイルスは一般的な風邪をひき起こすウイルスのひとつです。これが、形を変え変異を起こしたり、動物界のウイルスがヒトに感染したりして重大な被害を与えることがあり、今回の新型コロナウイルスはこのパターン。
過去、我々を脅かした2002年に中国広東省から発生したSARSや2012年に中東地域を中心に発生したMERSなどもコロナウイルスの一種なのです。
今回の新型コロナウイルス感染症は、「SARS-CoV2」というウイルスに感染して発症することは分かっていますが、現段階では、どのような経緯で新型コロナウイルスに姿を変え、どのように感染が拡大していったかは明確にされていないのが現状です。
ただし、コロナウイルスは、ウイルスの構造上、変異を起こしやすく猛威を振るう危険性は高いものの、アルコールで失活するという特徴もあります。
この特徴から、アルコールでの消毒が推奨され、巷からアルコール関連の商品が無くなったり、さらには強いアルコール度数の酒類までもが品薄になっている現象が起きているのです。(ちなみに、アルコールを飲んでも、予防にはなりません‼笑)
主な感染経路は、飛沫感染と接触感染とされています。飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみによって振り撒かれた唾液や痰などに含まれるウイルスを直接飲み込んだ場合に感染する経路。接触感染とは、感染者から振り撒かれたウイルスを電車やバスの手すり、公共の場や会社でのデスクやドアノブなどをかえしてウイルスをもらってしまう経路です。
ですから、まずは、感染者からウイルスをもらわないために飛沫感染と接触感染を防ぐことが大切。
しかし、感染してから症状が現れるまでには人にもよりますが、3~14日ほどとされており、症状が出る前でも感染を広げる可能性もあると考えられているので、感染予防は容易ではありません。さらに、感染していても症状が出ないパターンもあり、ウイルスから身を守るためには、自分自身の免疫力を高めておくことも必須だと思っています。
まだ、解明されていない部分が多い新型コロナウイルスですが、感染予防には、日々の生活の中でのちょっとした注意や心がけがカギになるはずだと、私は考えています。
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